――俺は、下の段に居るセラを…セラの言葉を聞いていた…。
《胸が…今まで感じた事が無いくらいに、胸が痛い…俺は、セラを…》

――「よし!今度会った時には、必ず伝えよう!」
私は、立ち上がり軽く、お尻を叩き来た道を戻り歩きだした。

――俺は、下の段に下りてセラの背中を見つめていた。
「……」
右足を、庇いながら歩くセラの姿…。
俺の想いは…セラに対する想いは、同情なんかじゃない!。
「…セ!…」
俺は、セラの名前を言いかけた。

――私は、フッと後ろを向いた…。
周囲は、薄暗く私が、さっきまで居た場所に誰かが立っていた。
「……」
(ドックン…ドックン)
《胸が騒いでる…私の目に…》
私は一歩前に出た。
「心さん」

――俺は、薄暗い中でセラの顔を見た。
俺は、一歩一歩前に進み、セラの元に近づいて行った。

――心さんが、こっちに向かって歩いてくる…。
私は、心さんの元へ歩き出した。
「今…今しか私にはない…」
《私には、泣いた分だけ幸せが来る…心さんに振られても…私は、貴方に私の想いを伝えられるだけで幸せ…心さんに振られても、私は泣かない…泣いたら今の私の幸せが、消えてしまう》