「いえ!…私は!…あの…」
「セラ、…あっ!ゴメン!呼び捨てで!」
「平気です」
「んじゃー、セラ!」
「はい!?」
誠さんの目が一瞬変わった気がした。
「自分に嘘は、つかない方がいいよ!」
「えっ?」
「自分が、どんな姿でも…相手が、セラの全ての姿を見て愛してくれる人が、身近に居たりするかもしれない…セラが、心の事、好きなら、その想いぶつけてみたら!?」
「……」
胸が痛かった…苦しかった…涙が止まらない…溢れる涙が…。
「あぁー!?何?!何で泣いてる?!俺…泣かすつもりじゃー!ゴメン!ゴメンナ!」
誠さんは、跪き下から私の顔を覗いた。
「違うんです……違……う」
私の心の中の本音を……。
「…ゴメン」
「誤んないで下さい!…誠さんの……言ってくれた言葉……」
「ゴメン!俺、説明とかするつーか…自分が、思っている言葉が、巧く言えなくて…」
「…伝わりました…」
「涙拭く?汚いけど?」
誠さんは、首に巻いてあるタオルをだし、匂いを嗅いだ。
「臭っ!」
「クスッ…誠さんって、面白い人ですね」
「良かった!笑った…」
「すみません…誠さんの言葉、有難いです…」
誠さんは、少し照れていた。