俺は、ベッドの上に座り、微かに匂う潮風を嗅ぎながら昨日の夜の事を思い出した、公園を出た俺は、酒を浴びる程飲み、どこかの店か外か分からねぇけど、女を捕まえて抱いた…。
《あいつの事で、自棄になるなんて…俺らしくねぇ…》

――眠れぬまま、私は朝を迎えた。
心さんを、想って居るのに何故?あの時、心が揺れてしまったのだろう…。
直君に抱き締められた時、抵抗してれば…。
「今頃…遅いよ…」
私は、自分の顔の上に枕を載せた。
(コンコン!)
「はい…どうぞ!」
部屋の扉が開いた。
「お早よう!ご飯出来たから下、下りてきなさい」
いつもの笑顔で、おばちゃん言った。
「ごめん…おばちゃん、食事いいわ…」
「どうしたの?やっぱり、どこか具合でも?!」
おばちゃんは、部屋に入りベッドに腰を下ろした。
「ううん…本当に、どこも悪くない…」
「何かあった?」
おばちゃんは、私の手を取り握った。
「言ってごらん?」
おばちゃんの、優しい問い掛けに、私は目頭が熱くなった。
「おばちゃん…」
私は、おばちゃんの胸で泣き晴らした、落ち着いた私は、昨日の夜の事、心さんに恋をした事を、おばちゃんに全部話しをした。