夜の公園に浮かぶ月を見て、俺は自分自身に言った。
《誠…お前が、言った言葉…ハズレだな…》

――心さんの目が、冷たかった…胸が痛かった。
私は、公園を出ていく心さんの、後ろ姿を見ていた。
「セラ…?」
直君は、私の左肩に手を、置いた。
「何…」
「あの人…心って人の事、好きなのか?」
私は、振り向いて直君を見る事が、出来なかった。
「ううん…」
私は、下を向き答えた。
「…今日は、もう帰ろう」

――朝方、目を覚ますと俺の隣に裸の見知らぬ女が寝息をたてて寝ていた。
「チッ…」
俺は、舌打ちをして煙草に火を点けた。
「おい!起きろ!」
俺は、掛け布団を剥ぎ取った。
「何よ?まだ眠いの寝かせてよ!」
女は、掛け布団を奪い包まった。
「帰れよ!」
俺は、女をベッドから足で蹴飛ばした。
「痛い!!何すんのよ!?」
ボサボサ頭の女は、俺を睨んで言った。
「帰れバカヤロウ!目障りなんだよ!」
「何よ!そっちから誘っておいて!最低!」
「最低で結構!帰れ!」
女は、洋服を着ずに家を出ていった。
「何やってんだ、俺は…」
冷蔵庫から水を取り出し、一気に飲み干し、部屋の窓を開けた。
「ふぅー…」