「無神経だった…ごめん…」
「心さん…誤らないで下さい、私が心さんに…私の全てを知ってもらいたいって思ったから…」
《セラ…俺は…》
セラの目には涙が溢れ、ポロポロと頬に流れていた。
「泣くな…」
「心さん…私は…あなたに…」
《あっ…》
心さんは、私の右足を触り膝に口付けた…。
「血…血が出ているんじゃないのか?」
「えっ?」
心さんは、長い綺麗な指で優しく包帯を取った。
俺は包帯を取り、足の傷口を見た、痛々しく縫い目がハッキリとあった。
「可哀相に…」
心さんは私の足を優しく包み込むように触った。
「大丈夫だ…もう、血は出ていないようだな」
「すみません…」
俺はセラの横に座り両膝に両腕を置いた。
「これは、何て言ったかな?」
心さんは義足を見て言った。
「義足っていいます」
「義足…」
俺はセラの事を少し知って、もっとセラの事を知りたいと感じた。
「店…」
「お店ですか?」
「あぁ…店の人親戚か?」
「はい…母親のお姉さんと、旦那さんです」
「そうか…手伝いに来てるのか?」
一瞬セラの顔がくもった。
「ごめん!また無神経な事を…関係ないのに…」
《話そう…全部私の事を…》