《心さん、私は、あなたに恋をした、その事をあなたに伝えたい、伝える前に…あなたに私を、私の足を見せ…全てを知ってもらいたい。》
「心さん…」
「ん?」
「心さん、見て下さい…」俺は後ろを振り向いた。
セラは、右足に布を掛けていた、布をゆっくりと外した。
《あっ…》
俺は、一歩前に出た。
セラが布を全部取った、右足が…膝下が無い…包帯がピンク色に少し染められていた。
「その足…」
心さんは、驚いた顔をした、両膝を床に付き切断した足を見ていた。
(ドックン…ドックン…)
俺の心臓が大きな音をたて動きだした。
「この足は…私が18歳の時、病気になって切断したんです、切断すれば命は助かると…私は生きたかった…生きる為には足に出来た癌を取らなければ、私は死ぬ…そう聞いた時私は足を切断する決心をした…」
心さんは、私の足から目を離し下を向いた。
《心さん…やっぱり…》
「ごめん…」
俺は、なんて無神経な事を…セラは見せたくなかった筈なのに…俺が無理に…。
《心さん…何故誤るの?ごめんは…ごめんの意味は?》
俺はセラの足に布を掛けた。
「心さん…」
「…」
布を掛けた心さんの手は震えていた。