おばちゃんは、キッチンからホールを覗いた。
「ホールに出ようか?」
おばちゃんは、心配そうに言った。
「平気!私がホールやるから!やりたいの!」
おばちゃんは、不思議そうに私を見た。
「…それより!おばちゃん!冷し中華!早くね!」
私は首を傾げる、おばちゃんの背中を押し急かした。

――「心!どこで仲良くなった?教えろよ!」
「…コンビニ」
俺は灰皿に煙草を押し付けながら言った。
「コンビニ?」
「あぁ、男に絡まれてて助けてやった」
「わぁーお!白馬に乗った皇子様が!美女を助けだした!って感じだな!」
「バカか、何が白馬の皇子様だ?!頭可笑しいぞ!」
誠は、完璧にちゃかしていた。
「だってよ!助けてやったんだろ?【やめろよ!】みたいな事言って?あの子、心に惚れたな!」
「バーカ男いるんだよ」
「えっ?!男いるの!?そうだよなぁーあの子、美人だもんなぁー男がほっとかないよなぁ…」
誠は、カウンターの方を見て言った。
「この前、礼を言いに男連れて来たって親方が言ってた」
「親方?何で親方?」
「現場がコンビニの前で親方居たんだよ」
「何だよ!つまんねぇーな!」
誠は、不満げに言った。