その日、家の庭で皆が祝福をしてくれた。



皆、一人一人が、笑顔だった。



この笑顔が、消えないように、皆心の中で願っていた。










「…今日は、天気いいね」



洗濯物を干す、お母さんに言った。


「そうね!久しぶりに暖かいし」


「…ごめんね、お母さん…」


「何よ急に…」


洗濯物を干す、お母さんの手が止まった。


「…別に、いつも思っていたから、口にしただけ」



「そう…」




≪…ありがとう…お母さん…≫









「セラ、昼食は何にする」



「…今日は、私が作る」




「えっ!?」



キッチンに立つ心が、驚いた顔をして私を見た。



「今日は、体調がいいし天気もいい、お弁当を持って海で、三人で食べよう…ねっ」



俺は、昔の様に笑顔を見せたセラを見て頷いた。








久しぶりに来た海は、とっても穏やかに、波の音をたて、静かだった。



砂浜で、俺達三人は海を眺めながら、ゆっくりと時間を感じていた。



「…ミルクで、お腹いっぱいになっちゃったみたいね」


セラは、セイラの寝顔を見ながら言った。