セラは、ゆっくりと顔を上げ俺の目を見た。



「…これから先ずっと、心だけを愛していく…私も、ずっと心とセイラの隣にいる…」


「………」


心は、ポケットから小さな木箱を出し、私の手にのせた。


「…心」


「…開けて」


心は、微笑みながら言った。


私は、木箱を開けた。


≪!!≫


静かな教会の中に、オルゴールの音が、綺麗に響いた。


「この曲…」


「好きな曲だろ」


「別れの曲…覚えていたの」

心は、頷いた。


「…中の蓋を開けて」



「………」


私は、箱の中の蓋を開けた。


「…心」


蓋を開けたセラは、俺の顔を見た。


「…俺達の結婚指輪だ」



そう言って、心はオルゴールの中にある指輪を出し、私の左薬指に指輪を着けてくれた。



「…俺にも、着けてくれるか」



「うん…」


セラは、少し震えながら俺の左薬指に指輪を入れた。



「…心、ありがとう」


「…セラ、ありがとう」




俺達は、永遠の愛を誓いキスをした。




教会には、明るい光と共に別れの曲が、凪がれていた。




≪………神様………≫