私は、沙羅さんが言ってる事が理解できないまま、部屋を出て沙羅さんは、教会の扉を開けた。
扉を開けると、眩しい太陽の光が、私の目を眩ませた。
≪!!………≫
「…セラ?」
私の手を握る沙羅さんが、私の顔を覗いた。
私は、目を開け沙羅さんを見た。
「………」
沙羅さんは、私に微笑み教会の中を指差した。
「…………」
私は、沙羅さんの指さす先を見た。
≪……心!……≫
「…セラ!…」
俺は、真っ白なウエディングドレスを着て立っているセラの名前を大きな声で呼んだ。
「…心…」
「…セラの結婚式だよ…」
私の手を握っていた沙羅さんが、言った。
「…沙羅さん…」
「…セラ」
振り返ると、お母さんが居た。
「お母さん…」
私は、お母さんを抱きしめた。
「…綺麗よ…とっても…」
「………」
「さっ、涙をふいて…」
お母さんは、私の頬に流れる涙を真っ白なハンカチで、ふいてくれた。