「…綺麗…」


「でしょっ!…こんなドレスを着て私が、結婚出来るなんて思ってなかったよ!」


「そんな…」


「あっ!セラは、ドレス着たことあるの?」


「えっ…」


私は、直君との事を思い出していた。


「ねっ!セラ着てみてよ!このドレス!」


「えっ!?」


沙羅さんは、ドレスを私の膝の上にのせた。


「沙羅さん…これは、沙羅さんが、着る…」


「いいから!セラが、着てこのドレスの良さを私に魅せてよ!」


「そんな!私は…」


「いいから!着てみなさいって!」


私は、沙羅さんの強引に圧され戸惑っていた。


「でも、やっぱり私が、着るのは…」


「あぁー!もう!いいから、早くして!」


「あっ…、はい」


私は、沙羅さんに手伝って貰いながら、沙羅さんのドレスに手を通した。





「…綺麗だよ…セラ…」



鏡の前に立たされた私は、鏡に写る自分の姿を見た。


≪…………≫


「どう?自分のドレス姿は?」


「あっ…恥ずかしい…」



「とっても綺麗よ…このドレスは、セラの物ね!」



「えっ!?」


「来て!」


「あのっ!…」