「セラ!?…セラ!!」










ガラス一枚の治療室の中には、身体中にチューブを付けた、セラが居た。


「…セラ…」

俺は、セイラを抱きながらセラをみていた。

あどけない顔で、セイラは微笑み小さな手が、ガラスに触れた。



「…心…」

「…直…」

俺は、直に連れられ松村先生が居る部屋に入った。




「…じゃぁ…もし、また…」

「…だいぶ弱っている…もし次…」

「わかりました!…」

俺は、松村先生の次の言葉を聞かないように言葉をきった。





「…心…」

「………」

俺の横に直は、静かに座った。

「…このままセラを入院させた方が、いいと思うんだ…」

「……できない…」

「心!もし、また急変したら!」

「……セラは、言ったんだ…病院のベッドで命が終るのは、嫌だと…だから、俺はセラの気持ちを一番に……」

「……心」







(コンコンッ!!)

病室の扉が、開いた。

「よっ!」

「誠さん!どうして…」


誠さんの後ろには、沙羅さんの姿もあった。

「退院だって聞いたから」


「沙羅さん」


沙羅さんは、私の手を握った。