≪!?≫
誠は俺を強く抱きしめた。

「…お……」
俺は突然、誠に抱きしめられ言葉を失った。
「……泣きたいなら我慢するなよ!!俺達!親友だろ!親友の前なら弱音を言っても構わない!!」
≪…………≫
「……あぁ…分かってる…サンキューなっ!………」

「あぁ!!」
俺は、誠の背中を叩き言った。
誠の優しさが心にしみた。

目の回りが熱くなり、俺の心の壁が崩れた。
「……本当は……毎日毎日…ふっ……不安なんだ!……病室の扉を開けるたびに……セラが……セラが居なかったらって……突然セラが……俺の前から消えてしまうんじゃ…ないかって……俺はセラが居なきゃ………」
「……心…」
俺は、誠の前で頭を抱え泣いた。





病院のトイレで泣き腫らした顔を鏡に映し、ため息をついた。
「…………」
顔を洗いセラが待っている病室の前で、俺は呼吸をととのえた。
≪……よしっ!≫
俺は、ゆっくりと扉に手を伸ばし扉を開けた。
「……はぁー……」
セラがベッドの上で眠っている姿を確認した、俺はセラの元に向かって歩いた。

「……ただいま…セラ…」

俺は、セラの頬に手をあてセラの温もりを感じた。

「…………」