「心!!」
病室に入ると、直…松村先生…お母さん…沙羅がベットを囲んで俺を見た。
「セラ」
俺は、一歩一歩皆が囲むベッドに向かって歩き出した。
「…セラ…」
(ガタッ!!)
俺は、セラの姿を見て膝から崩れた。
「心!しっかりしろ!」

「セラ!起きろ!仕事から帰ってきたぞ!」
「落ち着け心!」
俺は、直の腕を掴みながら大声で言った。
ベッドの上で眠るセラは、口元に酸素マスク…腕には点滴をして眠っていた。

「…セラ…」
俺は、冷たいセラの手を握りしめた。
「心」
直は、俺の肩に手をおき言った。
「眼を開けろ…セラ」
俺は、冷たいセラの手を頬につけながら言った。
「私…セラが倒れる時居たの」
≪!!≫
「てぇめぇー!セラに何か言ったのか!!」
俺は、沙羅の胸ぐらを掴み大声を出した。
「心やめて!」
「心君!やめなさい!」

「違う!違うんだ!!心!沙羅がセラに気付いた時には、セラが道路に倒れた時だったんだ!救急車を呼んでくれたんだよ!沙羅は…」
≪!?……≫
直は、沙羅の胸ぐらを掴む俺の手を握りしめた。
「…悪い…」
「…いいのよ…そう思われても仕方がないわ」
沙羅は病室を出ていった。