「えっ!」
私は隠れる様にして直君の後ろに歩いた。
「すみません!仕事中に!」
直君は、おじさん達に謝っていた。
「親方が知っているみたいだから親方に聞いた方が早いぞ!」
「はい!」
《親方って!?》
「親方ー!」
おじさんは親方が居る方へと歩きだし、直君も、おじさんに付いて歩きだした。
「親方!この子達が聞きたい事有るって!」
「ん?」
親方は、何かの書類を懐中電灯を使いながら見ていた。
「こんばんは、すみません仕事中に、ちょっと聞きたい事がありまして…」
直君の後ろから私は顔を出しお辞儀をした。
「おぉー!この前の姉ちゃん!」
親方は、私の顔を覚えていてくれた。
「どうも、この前は有難うございました」
「この人が助けてくれたのか?」
直君は、目を丸め少しビックリしていた。
「違うの…」
「兄ちゃん!俺は何もしてねぇーよ!助けたのは俺の下っぱよ!」
「あっそうなんですか!すみません」
「それで何だ?心に用事で来たのか?」
「あっ、はい!」
私は直ぐに返事をした。
「悪いなぁー、今日は心来てないんだ!多分駅近くのパチンコに居るぞ!」
「パチンコ?!」
直君と私は声を揃えて言った。