「本当!皆してそんなに言われると何だか…何だか怖くなる……」
「セラちゃん」
「自分が!…いつか、いつか消えてしまうって強く感じてしまう…もしかしたら、赤ちゃんの顔を見ないで…消えてしまいそうで…」
私は、ポロポロと流れる涙を抑えることができずにいた。
「セラちゃん!!しっかりするんだ!私達がそんな意味で心配なんて!…」
私は、松村先生に抱きついた。
「…私…死にたくないよ……絶対に死なないよ……先生?…皆で私を助けてくれるんだよね?…」
「当たり前だ!2〜3ヶ月後には、赤ちゃんが生まれてくる!そしたら直ぐに治療を始める!…前に約束をしたよね!?」
「…うん、ありがとう…先生」






――3月に入ると1ヶ月前の空気とは、だいぶ変わった。
俺は、陽射しが暖かい日でもセラから貰ったマフラーをしていた。
「今日はどこに行くの?」

私は、心が運転する車の助手席で言った。
「…まだ決まってないんだ、どこか行きたい所あるか?」
俺は、直に借りた車のハンドルを握りながらセラに言った。
「行きたい所か……ちょっと遠くても平気?」

セラは、ちょっと首を傾げながらいった。
「いいよ!」