いつもなら、玄関まで出迎えてくれるセラとお母さんの姿が無かった。
「…セラ?」
リビングのドアを開けると誰も居なく、テレビが点いていた。
「お母さん?」
キッチンを覗いたが、二人は居ない。
俺は、心臓が徐々に早く動きだすのが分かった。
【病院……何か、セラにあったのか!?】
俺は不安になり、俺達の部屋のドアを開いた。
真っ暗だった…俺は、そのままお母さんの部屋の扉を開いた。
「…居ない」
俺は、玄関に向かい靴を履き玄関の扉を開けようとした。
「…心!…」
≪!?≫
俺は振り向いた……。
「…セラ…」
「…お帰りなさい」
セラはにっこり微笑んで言った。
「…どこに居た」
「…いつも毎日私の事を心配しすぎだから…こんな事もあるんだよって…」
≪…!!心…≫
俺は、セラを抱きしめ。
「良かった…何もなくて…良かった!」
心の想いが痛かった…私の心臓にチクチクと針が刺さっているように痛かった。

「…ごめんなさい…」
「…もうこんな悪ふざけは止めてくれ」
「はい…ごめんなさい」



俺達は、お互いの不安を少しでも取り除こうと不器用な行動をしていた。




「…さっきは、ごめんなさい…」