玄関を開けると、直が立っていた。
「よっ!」
「直!」
俺は、直を抱きしめた。
「正月休みで、遊びに来たよ!」
「そっかぁ!上がれよ!」

「直君!いらっしゃい!」
「直!久しぶりね!」
「お久しぶりです!」
「正月休みだってさ!」
「そう!お雑煮でも食べる?」
「はい!いただきます!」
お母さんは、嬉しいのか久しぶりに会った直君に、お雑煮の用意しにキッチンに立った。
「セラ、体調は変わりないか?」
「うん!大丈夫よ!」
「そうか…」
「飯よく食うから、元気だよな!」
「うん!すぐにお腹空いちゃうから」
「太りすぎは、良くないから気を付けろよ!」
「はーい」


俺は、直が一瞬見せた顔色が気になった。
「安産の御守り買いに行かないか?」
俺は、直を誘った。
「私も行きたい!」
「駄目だ!人が多いし、危険だろ!」
俺は、セラを止めた。
俺は、炬燵の中で直の膝を突っついた。
「…あぁ!やめとけ!俺達が買ってくるから!」
「…皆で行きたかったなぁ…」
セラは、寂しそうな顔をした。
「また、来年あるだろ!」
心は、私の頭を撫でた。
「…来年かぁ…」
私は、頭の隅で来年がくるのか不安になった。