≪セラ!元気で居るか!?…元気に決まってるよな!…病気…大丈夫だよな…俺は、セラが居る町から離れた…近くにセラが居るって考えていると…自分を押さえられなくなってしまう…また、セラを苦しめてしまう…セラに逢えないことは辛い…寂しい…でも、俺にはセラに渡したネックレス…温もりを感じるんだ…お前に、また逢えたとき…このネックレスを受け取ってほしい…セラ…愛してる…≫



――
≪…心…元気ですか?…季節は、もう冬です。
すぐ近くに、心は居るのに…逢えない辛さが…胸を締めつけます……心、今あなたと出会った海に来ています…この海を忘れないよう…目にやきつけておくよ……愛する心…逢いたいです…≫



「…セラ!!」
振り向くと、直君が、手を振り私を呼んだ。
「今行く!!」
私は、体に付いた砂を叩き、直君の元へ歩きだした。
「こんな所に居たら、風邪引くぞ!」
直君は、そう言って私の肩に着ていたコートを掛けてくれた。
「ありがとう」
私は、直君に微笑んだ。
「さっ!行こう!」
「うん」
私は、直君の車に乗り、助手席からキラキラと輝く冬の海を見つめた。