「…ありがとう…お父さんと呼んでくれて、嬉しいよ…セラ、お母さんを頼む…お母さん、セラを守ってやってくれ…」
「…やだ!おじちゃん!変な事を言わないで!おじちゃんが居なきゃ…」
「そうよ!お父さん!」
おじちゃんは、優しく私達に微笑んだ。
「…自分の命の時間が分かるんだよ…もう、何もしてあげる事ができない…空の上から、お前達を見守る事しか…」
「そんな事ない!!おじちゃん、言ったじゃない!私の子どもを抱きたいって!言ったじゃない!!」
「…お父さん」
「…約束は守る為に有るものだが…出来そうにも無い…セラ…幸せになるんだ…」
「い…嫌…よ…おじちゃんが…居なきゃ…」
「お母さん…お母さんと結婚出来て…幸せだった…ありがと……う…」
「お父さん!?」
「…おじちゃん!?…」
私は、今さっきまで力強く握ってくれていた、おじちゃんの手を揺すった。
「お父さん!!…私を一人にしないで下さい!!」
おばちゃんは、おじちゃんを抱きしめた。
「…おじ…ちゃん…起きて…私は…お父さんが居なきゃ……お父さん!!」


おじちゃん…私のお父さんは、苦しまずに安らかな顔をして天国へ先に行ってしまった。