検査の結果が、気になり始めた私の心臓は、激しく動きだし、扉の前で深呼吸をした。
「…すぅーはぁー…」
(コン…コン…)
「どうぞ…」
扉の向こうで返事をした、松村先生の声が、低く感じた。
「…検査…やっと終わりました…」
「お疲れ…疲れたか？…」
「まぁ…久しぶりの検査だったから…」
「そうだよね…」
「…で、先生…結果は？…」
「あぁ…、その前にセラちゃん…今、直と付き合っているのか？」
「えっ！？」
「あっ！ごめんな！変な事を…おじちゃんから聞いてね…もしかしたら、結婚をするかもと…」
「あっ…、付き合ってはいます……でも、結…」
「セラちゃん！」
《！！》
松村先生の顔をつきが、変わった。
「…はい」
「今から、話す事は…セラちゃんにとって大事な事だ…ちゃんと聞いてくれるね？…」
嫌な予感がした…背筋が凍り付くような恐怖が、私に襲ってきた。
「…大事な…事って…」
「…まず…セラちゃん…君は…君の、お腹に赤ちゃんがいる…」
《……………》
突然の松村先生の言葉に、私は、頭が真っ白になった。
「…だが…」
「先生！」
「……」
松村先生は、黙って私を見た。
《…………………》