私は、駅の階段を登りホームのベンチに座った。
「……めん…ね……ごめん…ね……」
誰も居ないホームで私は泣いた。

――出口に着た俺は、辺りを見渡した。
「はぁー!はぁー!はぁー!」
俺は、両膝に両手を置き辺りを見渡したが、セラの姿はなかった。
「…セラ何で…」
《!!》
俺の前から、帽子をかぶった従業員の人が歩いてきた。
俺は、出口から出て従業員に向かって走った。
「ちょっと!女!…女を見掛けなかったか!?」
俺は、従業員を止めた。
従業員は、持ってた塵取りを落とし驚いていた。
「おい!女だ!…ちょっと、足を…」
「あっ!もしかし…」
「おい!!見たのか!?」
俺は、従業員の肩を掴んだ。
「はっ…はい!、下を向きながら…確か右足だったか?」
従業員は、首を傾げた。
「どこで!?どこで見掛けた!!」
「駅の方に…」
従業員は、箒の先で駅の方を指した。
「駅!!ありがとう!」
俺は、駅に向かって走った。
《セラ!何で黙って!!》
俺は、改札口を抜け階段を上がり駆けた時、電車のベルが鳴っているのが、耳に入ってきた。
《!!》
「セラー!!」
俺は、階段を登りながらホームに向かって叫んだ。