「おい!誠は知っているのか!?心が休みたい理由が!?」
誠は、俺の腕を掴んだ。
「…一日だけこいつを!…心を休ませてあげてくれ!大事な用事なんだ!頼む!親方!」
誠は、親方に頭を下げた。
「だから!理由を…」
「心!行け!バイクは外に置いてある!親方には俺が話すから!」
誠は、俺を押してドアを閉めた。
「誠!」
《…ありがとう》
俺は、止めてあるバイクに乗って病院に向かった。


――「ありがとう」
車は、病院の前に停まり私は車から下りた。
直君は、車から下り私の両肩に手を置いた。
「検査終わったら…」
「分かってる…真直ぐ私達の家に帰るから…」
「…やっぱり送っ…」
「平気よ!…それより直君、仕事の時間でしょ…」
「…分かった、じゃー後でな」
「うん…」
車に乗った直君に手を振り、私は病院の中に入った。
(コンコンッ!)
私は、診察室の扉をノックした。
「はい、どうぞ!」
私は、診察室の扉を開けた。
(ガチャッ…)
「こんにちは!」
「おぉー!セラちゃん!元気そうだな!」
松村先生は、笑顔で眼鏡を外し軽く左手を上げた。
「松村先生も元気そうで、良かった!」
「あぁーまっ何とかな!」