――――夢の中で小鳥の鳴き声が聞え、私は目を覚ました。
「…おはよう」
目を開けると、すぐ隣に居る直君は、私に微笑んだ。
「おはよう…」
直君は、私の首元に手を回し腕枕をして私を抱き寄せた。
「…ずっと、こうしていたい」
「……」
私は、直君の胸元で頷いた。
直君は、私の頬に手をあてキスをした。
「…セラ、愛してる」
「…私も…」
《……》
「もう少しだけこうしていたい」
「…」
――「すいません!親方!」
俺は、親方に頭を下げた。
「…理由は何だ?休みたい理由は?」
「……」
俺は、黙ったまま頭を下げていた。
(パサッ!)
親方は、新聞紙をテーブルに投げた。
「今日は大事な現場なんだ!」
「…すいません!…病院に用事があって…」
「病院!?…お前どっか具合でも?!…」
「違います!俺では無くて…友達が…」
「友達?!、…友達の為に大事な仕事を休んでまで行くのか!?」
「……」
(ガチャッ!!)
「親方!!」
ドアが開いたと同時に、誠の声が聞えた。
「誠…」
「どうした?!誠まで?何なんだ!?」
親方は、ちょっと驚いた顔をしていた。
「誠…外で待っててくれ」
俺は、誠の体を押した。