「…居ない…私の心の中には……心は居ない……」
「…なら、セラの心の中にあいつが…心が居ないのに!なぜ!泣いてるんだ!!」
「…ご…めん…なさい……」
「謝るな!!…なぜ泣く!?なぜあいつじゃなきゃいけない!?……なんで、俺じゃ……駄目なんだ……」
「…私は……直君と一生一緒に居るって決めたの……だからもう心の事は…」
「ふざけるな!!俺と一生一緒に居るだと?!俺と結婚しても、陰でこそこそと会うつもりか!!」
「そんな事はしない!…」
「信用できるか!!、…じゃー何で俺があげたネックレスを外して、あいつとお揃いの物をしている!!なぜあいつの所へ泊まった!!」
《!!》
直君の顔が凄い形相だった、涙を浮かべ上から私を見ていた。
「…全て知っていたの…だったら何で今まで…」
「愛しているからだ!!、…愛してるから…セラを失いたくないから…だから俺は……」
直君は、膝から崩れ私の膝に顔を伏せ泣いた。
「…ごめんなさい…」
私は、直君の頭を抱え込む様にして抱きしめた。
《心…私は、ここまで一人の人間を苦しめてしまった…心……あなたとは、もう逢わない、逢えないわ……ごめんなさい……心……》