私達は、小さな教会の中に入った。
「どうだ!?やっぱり結婚するなら、ちゃんと式をあげたいからな!!」
「…うん」
「…どうした?」
《……》
「何でもないわ……」
「俺は、今幸せだ……セラが俺のものだ……そうだろセラ?…」
「えぇ…」
直君は、ポケットから何かを出した。
「これ、付けてくれ…」
直君は、ネックレスを出した。
「…でも、これは…」
私は、心がくれたネックレスを握った。
「そんなに大事?…」
「……これは…」
「…俺が、取ってあげる…」
直君は首に手を回し、心が付けてくれたネックレスを取った。
《……》
「ほらっ!…こっちの方が似合っているよ…」
直君は、心のネックレスを持ったまま微笑んだ。
「…その、ネックレス…」
私は、手を出した。
「もう、要らないだろ…俺があげたやつが有るから…」
「えぇ…でも…」
「でも?」
直君は、何かを探っているようだった。
「友達から貰った大切な物なの…」
「…そうか、じゃー大切にしまっておけ…」
「…えぇ」
私は、心から貰ったネックレスを握りしめた。

「じゃー、俺は病院に戻るから」
「うん…」
直君は、家まで送ってくれ病院に戻った。