「ゴホッ!ゴホッ!ゴホッ!」
私は手を口に当てた。
「どうした?大丈夫か?!」
おじちゃんは、私の背中に手をあてた。
「…うん…平気ありがと…ゴホッ!ゴホッ!ゴホッ!」
「おい!どこか具合でも悪いんじゃ…」
おじちゃんは、心配そうに私の顔を覗いた。
「…平気よ大丈夫…」
「でも!この前倒れただろ!?病院に行ったほうが…」
「9月に検査あるでしょう…、その時にでも松村先生に聞いてみるから」
「でも早く診てもらった方が…」
「平気だってば!無駄なお金使えないよ!」
「無駄ってセラお前…」
「こんばんは!」
振り向くと、直君が立っていた。
「直!お前からも…」
「お帰り!直君」
私は、直君の腕を掴んだ。
「ただいま!…どうしたんだ?何か揉め事か?」
「ううん!何でもないのよ!」
「何でもないじゃ無いだろ!直!セラを早く病院に連れて行ってくれ!」
「どうしたんです!?どこか具合でも!?」
直君は、おじちゃんを見た後に私を見た。
「違うわよ!咳をしただけなのに、具合が悪いんじゃないかって!おじちゃんが!」
「咳?!…」
「そう!咳くらいで…」
「咳を甘く考えるな!それでなくても病気を…」