「……」
私は、手を出し心を見た。
「これは、俺からの結婚祝いだ…」
そう言って、心は私の手の平に何かを入れ握らせた。
私は、握った手を開いた。
「あっ!…心…」
手の平には、【S】が付いているネックレスが有った。
「…セラに似合うと思って…」
「ありがとう!…うれしい…よ…」
セラは、ネックレスを握って涙を流した。
「泣くなよ!、…こんな事で…」
「だって…、うれしいんだもん!…」
「…かせよ!」
「えっ?」
「付けてやるから…」
「うん!」
俺は、セラの首に手を回しネックレスを付けた。
「……」
二人の顔の距離が近く、俺の心臓の音がセラ聞こえているんじゃないかって恥ずかしくなった。
「よしっ!」
「ありがとう!どう?似合ってる?」
私は、ネックレスを触りながら言った。
「…んー…」
「何?!ダメ?!」
セラは、不安そうに俺の顔を見た。
「んー……、似合ってる!」
「もぉー!似合ってないのかと思ったよ!」
セラは、俺の腕を軽く叩いた。
「ごめん、似合ってるよ…本当…似合ってる…」
心は、私を見つめた。
《そんな目で見つめないでよ……》
「…ありがとう…大事にするね…」
「……」