俺は、セラを強く抱きしめた、このぬくもり…心が安らぐ場所……、ずっと逢いたかったずっと……。
「心!やめて!放して!」
「放さない!!俺の話を聞いてくれるまでは!お前を…、セラを放さない!!」
「心!!」
セラは俺の腕の中で、もがいていた。
「聞いてくれ!このまま聞いてくれ!!」
「……」
セラは、俺の腕の中で力を抜きおとなしくなった、俺はセラを抱きしめたまま口を開いた。
「ありがとう…、花火の日…セラの所へ行こうとした…覚えてるよな?その日」
「……」
セラは頷いた。
「花火の、2〜3日前だったか昔施設で一緒に育った女が俺の所に来たんだ…俺に会いに来た…そいつは俺に好意をもっていた…俺に好きな女が出来たと分かり、花火の日セラに会いに行くなら死ぬって…、俺は、ほっとく事が出来なかった…幸い軽い傷ですんだ…、あいつがセラと会った事セラにひどい事を言ったと聞いた、すまなかった……、あいつとは何も無い!付き合ってもいない、信じてくれ…セラ、俺を……」
「……」
《心…》
「セラ?…」
「ごめんなさい……、信じてあげられなくて……ごめんなさい……心」
「早く話さなかった俺が悪い…ごめん」