「仕事で、お客さんに悪い事しちゃって…」
私は手に持った、おにぎりを見ていた。
「悪い事って何を?」
「お客さんが水を飲み干したのを見て見ぬふりした…」
「ブッ!あははははは!」
直君は、大きな声で笑いだした!。
「ちょっ…ちょっと!何よ!なんで笑うの!?」
直君は私の隣でお腹を抱えながら笑っていた。
「だって!セラ!水一杯の事だろ!?」
直君は私の肩を叩きながら言った。
「そうだけど!!…おじちゃん達に迷惑かけた…私が、あんな事しなきゃ…」
「…何でしたんだ?」
直君は寝転がって言った。
「分かんない…自分でも…二人組の男なんだけどさぁ、何か一人が…何て言うんだろう…自分でも分からないけど…意地悪みたいな事をしちゃって…」
「ふーん…」
「何よ!?その反応!?」
「別に…それで!店には何かされたのか?」
「ううん…何も、私その後すぐここに来たから、その後は分からないけど…」
「そっか!まっ、大丈夫だろう!おじちゃんも、まだ元気だしよ!」
直君は、起き上がって私が手に持っている、おにぎりを取った。
「いただき!」
「あっ!私の、お昼ご飯!」
「おいしい!」