「あの子、心の家に来たのよ、花火の日に心が買い物に出掛けて直ぐだったかな?…玄関先で、心の名前を呼んでた…で、私は裸になってバスタオルを巻いて、あの子と会った、心は寝てる…心には、私がいる!あなたは遊ばれてる、だから心には近づく…」
(ドンッ!!)
俺は、沙羅を壁に押し倒した。
「もうそれ以上言うな!!…俺は、セラを諦めない!もし今度セラに近づいてみろ…俺は、お前に何するか分からない…分かったな」
(ドン!!)
俺は、沙羅の耳の横の壁を殴り休憩室を出た。
「なんて事をしてくれた……」


――気まずい不意気のまま、仕事が終わり店を閉め始めた。
「セラ…さっき心君が、セラは誤解をしているって言ってたの、一度ちゃんと心君と話した方がいいわ!このまま本当に、直と結婚をさせて良いのかって思うから」
「おばちゃん…」
「ねっ!一度ちゃん…」
「こんばんは!!」
「直君!」
「どうした?そんなにビックリして?」
「あっ…別に」
「…ビックリするわよ!急に来たら…直、今仕事の帰りなの?」
「…はい、セラ?顔色悪いけど風邪引いたか?」
直君は、私の額に手を伸ばした 。
「平気よ」
私は、直君の手を避けた。