《結婚……セラが……》
「……」
「心、ごめんなさい…」
《あっ!!》
心は私を見つめた……心の目には、涙が………頬に流れる涙は砂浜に落ちた…。
「…セラ…」
「心…」
私達は、お互い足を一歩前に出そうとした時。
「セラ!!約束しただろ!」
おじちゃんは、私の前に両手を伸ばし立った。
「おじちゃん!やっぱり私…」
「駄目だ!彼と一緒に居ても、セラ!お前は幸せになれない!」
「おじちゃん!!」
私は、おじちゃんの両腕を掴んだ。
「あっ…心…」
心は、私に背を向け歩きだした。
「セラ……」
(セラの幸せを願うならセラを忘れてくれ、セラに悲しい思いはさせたくない、君に相応しい女性を探しなさい…セラは直と結婚した方がいいんだ…分かってくれるな)
暗闇の中に居た俺を、手を差し伸べ光を与えてくれたセラ…俺は、その手を、光りを……失った……。
全身の力が抜けて俺は倒れた……。
「セラ……俺……は……セラじゃ……な……きゃ……」
青い空と太陽がぼやけ、目から涙が溢れた俺は、腕で目を隠した。
「……セ……ラ……」


――「おじちゃん!!ひどすぎるわ!!あんな言い…」
「何がひどい!!約束しただろ!」