「セラちゃんに用事?」
《!!》
俺は顔を上げた、門の前には、知らないおばさんが立っていた俺は、立ち上がった。
「…はい」
「さっき仕事に出掛けるところ見かけたけど…」
《海!》
「ありがとうございます!!」
俺は、長い坂道を走りだした。
《セラ!!俺は、お前と別れたくない!……セラ!俺から離れないでくれ!》


――「セラ、看板出してきて!」
「はーい」
私は、ベンチの横に看板を出した。
「ふぅー…」
浜辺を見ると、人がチラホラと海に来ていた。
「8月かぁ…頑張って稼がないと!!」
私は、店に戻り開店前の最後の支度を始めた。
「おじちゃん、何か手伝う事有る?」
私は、キッチンに入り洗い物をしている、おじちゃんの横に立った。
「じゃー野菜切って、後は洗っておいてくれ」
「うん」


――(ガタッ!!)
「はぁー!はぁー!…すいません!」
俺は、息を切らしセラが居る店に入った。
「!…心君!」
入り口の側で、おばさんは箒を持ってビックリした顔で俺を見た。
「セラに…セラに会わせてください!!」
「ちょっと来なさい!」
おばさんは、店の奥を気にしながら息を切らしてる俺の腕を掴み外へ出た。