「おばちゃん!今日から、また店手伝うから!」
「手伝うって、でも…」
おばちゃんは、居間で新聞を読んでる、おじちゃんを見た。
《……》
「おじちゃん!私、今日から店出ていいかな?…」
おじちゃんは、新聞を畳みテーブルに置いた。
「あの男が来るかもしれない、だから…」
「平気よ!!もし来たら、私が追い返すから!」
おじちゃんは、ジッと私を見ていた。
「分かった、出来るんだな?!」
「うん」
「セラ、分かっていると思うが、セラは直と…」
「分かってるよ!直君と二日後には、結納する事!直君は、私の婚約者…心とは、もう関係ないから!平気よ」
「ならいいが」
《分かってる…分かっているから、心と逢ってきた…さよならしてきたよ…》


「はぁー!!はぁー!!」
俺は、息を切らしながら玄関のチャイムを押した。
(ピンポーン!ピンポーン!)
返事がない。
(ドンッ!ドンッ!ドンッ!!ピンポーン!)
「セラ!?セラ!?俺だ!話を聞いてくれ!セラ?!」
俺は、玄関を叩いた。
(ドンッ!ドンッ!)
「セラ!?……居ないのか…誰も」
俺は、玄関の扉の前に座り込んだ。
「セラ…誤解だ…」
俺は、頭を抱えた。