私は、誠さんに頭を下げた。
「あぁ、いいけど…何かあったのか?喧嘩でも?…」
涙が出てきた。
私は、首を大きく左右に振った。
「おい?!どうした!?泣くなよ、…セラ?」
誠さんは、袋を地面に置き私の頭を優しく撫でた。
「…ごめんなさい」
「誤んないでいいから、話してみろ、ん?」

私は、誠さんに全てを話した。
「そっかぁ…女の存在かぁ……で、セラは心に他に女が居ると思っているのか?」
「そんな事するような人ではないって思っています!…でも、何で心が来ないのか…」
「ハッキリ言って、心はモテる!黙っていても女は寄ってくる!だけど、あいつは、本気でセラの事好きだ、遊びで付き合っていない事は俺が保証するよ…それに、心は昔から誤解されたり見た目で判断されやすい所がある、人生損してるよ…セラ、心を信じてろセラが信じてあげなきゃ、誰が心を信じてあげられる?」
「はい、心を信じています…、誠さん、ありがとう」
「おう!」

誠さんは、心の家と携帯電話の番号を私に教えて、荷物を持ってお客さんの家に向かった。
私は、心の家に向かって歩きだした。
《信じなきゃ、おじちゃんが言った事は誤解よ!作り話よ!》