周りからは“対応が塩過ぎる”だとか“顔は100点なのに対応が0点”と評されている。

0点って何だ、0点って。

「部長、私は人間ですよ?

人間ですから感情はあります、思うことはあります。

思うことがあるから、はっきりと言うんですから」

呆れながら言った私に、
「ふーん、なるほどね」

部長は納得をしたと言うように首を縦に振ってうなずいた。

「では、忘れ物は手に入ったので私はこれで失礼します」

今度こその今度こそでその場から立ち去ろうとしたら、
「――気に入ったよ」

部長が言った。

「はい?」

気に入ったって、何の話だ?

そう思っていたら、
「南くん」

部長が私の名前を呼んだ。

「僕の彼女になりなさい」