学校から約30分歩くとあるこのどでかい建物

城島組・・・光翔さんが頭のヤクザの溜まり場

別に俺がヤクザって訳じゃない

もちろん、一般人だ

家庭環境がちょっと複雑なだけ・・・

ここに入るには裏に回らないと行けない

一般市民の高校生がこんな所に堂々と入れるわけが無い

むしろ、敵だと思われて組長の光翔さんまで出てきてしまう

裏門につき光翔さんに電話をかける

プルル プルルッ プr

「なんだ」

『俺です。蓮』

「おー、蓮か!
入っていいぞ〜」

『ありがとうございます』

ガチャン ギギギギギ

バタン

普通の人間が入るだけの隙間しか開かないこの門はいつ全開になるんだろうか・・・

俺には到底分からないだろう
「蓮!久しぶりだな!」

『おう!霧また霧とバスケやりたい!』

「おー、いいぞ!
暇になったら来いな!」

『サンキュー!』

「俺も混ぜろ!」

「冬弥!お前はまだ仕事終わってねぇだろぉが!!」

『冬弥、仕事終わったらしような!』

「おう!やっぱり蓮は霧と違って優しいなぁ〜」

「あ"ぁん‍?
お前が仕事やんねぇのが悪ぃんだろうが!
あっ、蓮。光翔さんのとこ行くんだろ‍?
引き止めて悪かったな」

『大丈夫、俺も話せて楽しかったし!』

「おぉ、そうか
じゃぁまた後でな!」

『おう!』

今の起こってた方が霧(きり)で怒られてた方が冬弥(とうや)

なんだかんだ言ってもあの二人は喧嘩になると息がぴったりですごいと思う
コンコンコン

「どーぞ」

『光翔さん』

「おー、蓮
いらっしゃい」

『お邪魔します』

「蓮、一昨日悪かったな」

『なにが・・・ですか‍?』

「お前ん家片付けないで寝ちまってたからよ」

『大丈夫ですよ
俺、苦じゃないので』

「そうか、ありがとな」

『はい』

「蓮、バスケしたいんだろ‍?」

『よく分かりましたね』

「いっつもバスケやってるって冷奈から聞いたからな」

『母さんそんなとこまで話してるんですかw』

「あぁ、お前の事が大切だっていつも言ってるからな」

『そうなんですか』

「まぁいい
手の空いてる組員引っ張ってっていいぞ」

『ありがとうございます』
『おっしゃぁ!』

「蓮、お前強すぎ・・・」

『霧!もっかいやろ!』

「えー、まぢかよ
俺もう限界・・・」

「蓮!」

『母さん』

「迎えに来たよ」

『ありがとう!
すぐ行く!』

「うおぉー、冷奈さんお久しぶりっす!」

『霧、久しぶり
元気だった‍?』

「もちろん!」

"冷奈さんやっぱり美しー!
お前、ここに玲音さんがいたら"

「俺がなに」

「玲音さんだ!!」

「冬弥、ちょっとでかくなった
そろそろ、いい体つきになってきたな」

「玲音さん・・・!
ありがとうございます!」

「んで、そこの2人組
俺がなんだって‍?」

"いやっ、あの!
冷奈さんを見てたら玲音さんに不快な思いさせてしまったりしないかなぁとか思ってました"

「おー、よくわかってんじゃん
冷奈」

「ん‍?」

「こっちこい」

いや、まさかとは思うけど・・・父さん、俺は恥ずかしいんだけど・・・

「冷奈」

父さんの甘くて低い声には弱い母さん

「玲音・・・ここ人いっぱい居る・・・」

その声で頬を紅く染める母さんは俺から見てもきょーれつなぐらいエロい

「あいつらが冷奈の事みてた
俺のってこと見せつける」

チュッ

頼む父さん、ここで止まってくれ・・・

「分かったか‍?
俺の冷奈に手なんかだすんじゃねぇぞ」

"はい!"
「冷奈さん車の準備出来ました」

「雪也(ゆきや)ありがとう
蓮、玲音帰ろ‍?」

『うん!』

「表に車停めたから気を付けてね」

『分かった』

「冷奈ーーー!」

「光翔、どうしたの‍?」

「顔見に来た」

「いつでも会えるんだから」

「そりゃそうだけどよ」

『光翔さん俺達帰ります』

「おー、そうだったんだ
間に合ってよかった
蓮、また来いな」

『はい!』

「蓮、楽しかった‍?」

『うん、楽しかったよ
今度、父さんともやりたい』

「んじゃ、やるか」

『うん!』

「じゃぁ光翔さんまた飲みましょうね」

「当たり前だ
玲音もこっちに飲みこいよ」

「はい」

『光翔さんばいばい』

「おー、またな」
あれ‍?あの子この前ぶつかった子だ・・・
こっち見てる

『ねぇねぇ!
この間ぶつかった子でしょ‍?』

「あのこの間すみませんでした
ずっと謝りたかったんですけど名前知らなかったし学年とかもよく分かんなかったから」

『俺はね、蓮だよ
神谷 蓮 高1でクラスは2組
よろしくね‍?』

「私は、七彩 遥海(ななせ はるか)です
同じ学年でクラスは4組です
こちらこそよろしくお願いします」

『遥海ね
俺のことは蓮って呼んでね』

「はい
あの・・・」

『ん‍?どうしたの‍?』

「なんで、あそこから出てきたんですか‍?」

『えっ、あぁ
城島組はね俺の知り合いっていうか友達って言うか・・・まぁそんなとこ
別に俺自身がヤクザだとかヤンキーって訳じゃないから』

「そうなんですか」

「蓮!」

『父さんだ
ごめんね、俺帰るから
また話そうね』

「うん」
翌日

『おっはー』

「おはよう、今日はやけにテンション高いな」

『今日ちょっと会いたい子がいるんだ!』

「俺も着いてく!」

『翼はだめ』

「えー(バレないように付いてこ!)」

キーンコーンカーンコーン

「今日も蓮はちこ・・・くじゃない」

『広ちー間抜けな顔してるwアハハハハ!』

「お前・・・
笑ってんじゃねぇ!」

"広澤先生早くHR始めてよ"

「すまん、んじゃ出席取るぞー」

『「うぃーっす」』
昼休み

『遥海!一緒にご飯食べよ!』

「蓮、なんで居るの」

『んー、暇だったからかな
いつもバスケやってる奴らは委員会だとか部活だとかで一緒に居られないし、遥海のとこに行こーかなって
だめ‍・・・かな?』

「いいよ」

『やったー!
そうとなれば屋上にレッツゴー!』

「ちょっとまって蓮!」

『早い‍?お姫様抱っこ、しようか?』

「そっ、それは遠慮しときます」

『遠慮なんかしなくて良いのに・・・
しかたないからゆっくり行こっか!』

「ありがとう」
ギィィ

いつ聞いても耳障りな音

『遥海!ご飯食べよ!』

「うん」

『お〜!遥海の弁当美味そう!』

「ありがと、、、蓮」

『うん....///』

「ねぇ、蓮」

『ん〜‍?
どうしたの遥海‍?』

「蓮っていったい何者なの‍?」

『んグッ!ゲホッ、、ゲホッ
びっくりしたー』

「大丈夫‍?」

『うん、ごめんね
俺はごく普通の一般人だよ』

「でも、一般人は・・・」

『城島組の事だよね‍?』

「うん」

『城島組の頭・・・えっとー一番偉い人に俺の母さんと父さんが世話になってたんだ』