蓮についてったら、城島組ってとこにきた
そのなかは、広くていろんなとこから笑い声や話し声、はたまた誰かと誰かが殴り合うような音が聴こえた
「うるさくてごめんね
もうちょっとでつくから」
『あっ、あぁ』
「良いからさっさと片付けろっていってんだよ!
あ゛ぁん?」
なにここ・・・この目の前で止まったけど・・・まさかな
「ここ、ちょっとイラついてるかもしんないけどちょっとだけがまんして」
嘘だろ・・・
「なに絶望的な顔してんの?」
『いや、そういうわけじゃ・・・』
「大丈夫、根はいい人だから」
ガチャ
えぇ、ノックは?
「光翔さん」
「よう!いらっしゃい!
ソイツは?」
俺を見た瞬間、目をギラつかぜて獲物を見るような、品定めをするような、顔をした
「翼、コイツ良い目してんだ
暫くここにおいてやってくんねぇか?
もし、条件にあわねぇなら責任もって俺が仕立てあげる」
「ふーん、翼ね」
クイッ
かっ顔近い・・・
「良いじゃん
よう、翼」
『へっ?』
「翼、よかったね
光翔さんに認められたよ」
『どういうこと?』
「おい蓮、ここが何処だか教えてねぇのか?」
「あっ、忘れてた」
「はぁ~、翼、ここはヤクザだ
お前、ヤクザになるきはあるか?」
最初は俺がヤクザ?って思った
けど、やってみたかった
『やらせてください!』
「ふっ、上等」
覚悟なんてない
ただ、蓮と同じ世界に行ってみたい
蓮と同じ世界をみたい
「じゃぁ、光翔さん後宜しくお願いします」
「おう、任せろ」
『えっ、蓮は?』
「俺は一旦家に帰る
また明日くるから」
『分かった』
「大丈夫、光翔さん優しいから
でも、訓練はハードだから心してやれよ?」
「まぁでも、その傷が治ったらだから安心しろ!」
『はっ、はぁ』
「じゃぁ、また明日な」
『おう!』
バンッ
『あ゛ぁん?』
やべっ、いつもの癖で・・・
っつかいつの間にか寝てた
「蓮!蓮居ますか?!」
『チッ、居るけど、お前に会わせるつもりはねぇ
』
「お願い!蓮に会わせて!」
『うるせぇよ、てめぇで勝手に勘違いして大嫌いとかぬかして逃げて今度は会わせろって随分都合いいんじゃねぇの』
「ごめんなさい!
でも、ちゃんと蓮と話したいんです!」
「んっ」
起きるな、起きるな!
「つば、さ?」
『蓮・・・』
「蓮ごめん!」
「あれ、なんでここに居るの?
俺の事嫌いなら俺に話し掛けないでよ」
『おまっ、!』
やめろ!俺の大切な蓮をこれ以上傷つけんな!
「蓮ごめん!本当は嫌いなんかじゃない!本当は好きでたまんなくて、あの女の人とキスしてるとこみて混乱しちゃって!
蓮、大好き」
「ほんと?
ほんとに?」
「うん!」
「つばさ・・・」
『蓮、行ってこい!
おい、これから蓮のこと苦しめたら一生かけて地獄に突き落とすから覚悟しとけ』
「翼くんありがとう!」
---翼sideend---
俺は翼と寝てた
けど、翼の声とそれよりトーンの高い声が聞こえた
そこには苦しそうで不機嫌な顔をした翼と遥海が居た
遥海が急に話始めた、大好きその言葉が頭のなかに、なんの突っかかりもなくごく自然に入ってきた
俺が、遥海の口から聞きたかった言葉
「蓮、ほんとにごめん
あの女の人とキスしてるの見たら胸が苦しくて、混乱して酷いこと言った」
『いや、あれは俺も悪い
ねぇ、遥海』
「ん?」
やっぱ可愛いな
『俺と付き合って』
「うん!」
チュッ
付き合ってから数ヶ月たった
「蓮~!」
『どうしたの母さん』
「実は、いつになるかは分かんないけど、組同士の争いがあるの
だからね・・・ちょっとだけ手貸してほしいんだ?
遥海ちゃんのこともあるから、嫌なら断って?」
『相手は?』
「ざっと6900ってとこだな」
『父さん、おかえり』
「おう、ただいま」
「玲音おかえり」
チュッ
「ただいま」
俺が無性に遥海とキスしたくなるのはこの人のせいかもしれない・・・
「どぉ、かなぁ」
『・・・分かった、引き受ける』
「ありがとう!朔斗も来るたちも来るから、またいっしょに飲も!」
『母さん、俺未成年』
「あ、いけない
そうだった」
まぁ、母さんらしいな
こんときかな、俺が間違ったの・・・
俺が・・・遥海を傷つける事になるなんてな・・・
バタバタ ドンッ ガンッ
「おい!蓮!俺の手伝え!」
「蓮!こっち終わってない!」
交戦前日、城島組は慌ただしく動き回る
それに俺が参加するって知った奴等は俺を使って作業をする
『霧、一通り全部終わった』
「おう、わりぃな」
『いいよ、いつもバスケ付き合ってくれるからそのお礼』
「なるほど、蓮とバスケすると手伝ってくれるのか・・・」
「おい、とーや・・・
お前はまず自分の仕事終らせてから言え!」
「ひっでーの、たまにはいいじゃん」
「アホか」
「時間だ!来るぞ!」
そう、光翔さんが言う
その瞬間、空気が変わる
騒がしかった奴らは全ての作業を終え、神経を張り巡らせて敵の奇襲を待つ
バンッ!
「風宮組だ!予告どおりお前らの首を、討ち取りに来たぞ!」
その言葉を合図に
抗争が始まる
バキッ
俺は、敵を倒しながら考える
風宮という名字をどこかで聞いた気がする
残るはトップだけ
「ねぇ、そこに居る黒髪の少年君
この子知ってるぅ~?」
スマホに写ってる写真には、遥海が居る
遥海?嘘だ・・・嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!
嘘だ!
『なん、で』
「君がさ、うちの息子に恥かかせたこと覚えてないの?」
『あの時、、、の、、、!』
「思い出してくれた?」
『ふざけんな!
あいつは関係ねぇだろうが!!』
「しょうがないよねぇ〜
君がさ、俺の息子に恥かかせなきゃこんなことなって無かったんだからさぁ〜
どうする?
早く行かないと、君のお姫様は酷いことされちゃうかもね」
『光翔』
「うぇ?なにぃ?」
『今すぐ遥海の居場所探して
見つかったら助けて
俺は、こいつらを“打ちのめす”』
「おっけぃ!
おぇめぇ等!!蓮の指示だ!
手分けして探せ!」
"りょーかいしやした!
行くぞ!"
ボコッ
バキッ
一人一人に時間なんてかけてられない
早く行かないと、遥海が
ここに残ったのは俺と母さんと父さん、光翔さん達元帝王幹部以上の人達
俺以外はみんな強いから素早く重い拳が相手に入る
みんなみたいに・・・みんなみたいに・・・!!
「おいっ・・・お前・・・俺は、俺はお前なんかより強い、お前なんか風宮組頭の俺が!ぅぐっ」
『うるせーんだよ、じじい
老いぼれに、用ねぇんだわ』
バタンッ
「蓮、お前」
「蓮さん!居ました!
多少の傷はありますが、無事です!
会いにいk・・・」
良かった・・・
そう思った途端睡魔が襲ってきて、その後の記憶が・・・ない
数週間後
『んっ・・・』
「起きた!!!」
『あ、れ・・・』
「蓮、よくねてたな」
『裕飛さん・・・
遥海は!?』
「大丈夫だよ!」
『良かった・・・』
「にしても蓮、凄かったね!」
「緋七・・・」
『何が、ですか?』
「覚えてないの?
蓮、一人で全部終わらせたんだよ」
『そんな事ありませんよ
俺、母さん達みたく強くないですし』
「蓮、ほんとの話だ」
『朔斗さん、どういう事ですか?』
「あんときお前は一人で風宮の奴等を一撃で致命傷与えて気絶させた
中には、血を吐き出す奴らも少なからずいた
それだけ、お前は強いんだよ
まだ、引きずってんのか?」