昼休み
「おーい、れんー!
これからバスケやるけど蓮もやるー?」
『おう!当たり前!!
飯食ったら行くから先行ってて!』
「分かった!」
さすが母さん
今日の弁当もすげぇ量だった・・・
『ごちそうさまでした』
おっしゃぁ!バスケいくz
ドンッ
「わぁっ
っててて」
『すいません、大丈夫でしたか?』
そう言って手を差し出すと、
「だっ、大丈夫です!
それでは!」
ダダダダダ
『ん?なんだったんだ?
まぁいいや、バスケーーーーーー!!!!』
ドンッ ドンッ ドンッ キュッ ザッ
『しゃぁ!入った!』
「蓮〜、試合しようぜ〜」
『おう!』
ざわざわ
"蓮君と翼君試合始めるって!
まぢ?みたいみたい!"
『なぁ翼〜
チーム分けどうする?』
「そーだなぁ・・・
俺とお前別のチームな他は適当」
『え〜、厄介〜
俺翼のプレイ苦手なんだけど』
「ハッハッハ!
いやぁー、悪いねぇ蓮くんや
この勝負俺が勝たせてもらうよ・・・っておい!
最後まで聞けよ!」
『やだ』ニカッ
「(やべぇ、こいつに勝てる気しねぇ・・・)」
『先に14点とった方が勝ちな』
「おう!じゃぁやるか!」
ドンドンッ ドンッ ザッ
キャァァァァァァァ!!!!
『っしぇーい』
「おい、蓮
お前俺と相性悪いんじゃ無かったのかよ!」
『うん、悪いけど?』
「なんで14対6の圧倒的勝利なんだよーーー!」
『負けるなんて言ってないし』
「クソぉぉぉぉ!ズルい!ズルいぞ!俺よりカッコいいくせに!俺よりもバスケ上手いとか!しかも・・・俺にはできない勉強も常にトップだし・・・
どういう事だよーーー!」
翼の声は思ったより響いたらしく、教室に戻ったら周りからニヤニヤされたw
それにしても・・・あの女の子すっごい気になる!
っつか・・・机の中やべぇな
なんで紙がいっぱい入ってんだ
クシャっ
『なんだ?』
放課後、裏庭に来てください
『見たからには行かないとだな』
放課後になったのはいいけど、来んのか?
タッタッタッタッタッ
「遅くなってすみません」
『うん、大丈夫だよ
どうしたの?』
顔も名前も知らないな・・・
「えっと、その・・・
好きです!大好きなんです!つっ付き合ってください!」
・・・は?
いや、無理無理
『ごめんね、俺君の事知らないからさ、付き合うとかは無理かな』
「そう・・・ですよ、ね」
『ごめんね、俺行かなきゃいけない場所あるから帰るね』
「は・・・い
ありがとうございました」
じゃぁ、光翔さんとこ行きますか!
学校から約30分歩くとあるこのどでかい建物
城島組・・・光翔さんが頭のヤクザの溜まり場
別に俺がヤクザって訳じゃない
もちろん、一般人だ
家庭環境がちょっと複雑なだけ・・・
ここに入るには裏に回らないと行けない
一般市民の高校生がこんな所に堂々と入れるわけが無い
むしろ、敵だと思われて組長の光翔さんまで出てきてしまう
裏門につき光翔さんに電話をかける
プルル プルルッ プr
「なんだ」
『俺です。蓮』
「おー、蓮か!
入っていいぞ〜」
『ありがとうございます』
ガチャン ギギギギギ
バタン
普通の人間が入るだけの隙間しか開かないこの門はいつ全開になるんだろうか・・・
俺には到底分からないだろう
「蓮!久しぶりだな!」
『おう!霧また霧とバスケやりたい!』
「おー、いいぞ!
暇になったら来いな!」
『サンキュー!』
「俺も混ぜろ!」
「冬弥!お前はまだ仕事終わってねぇだろぉが!!」
『冬弥、仕事終わったらしような!』
「おう!やっぱり蓮は霧と違って優しいなぁ〜」
「あ"ぁん?
お前が仕事やんねぇのが悪ぃんだろうが!
あっ、蓮。光翔さんのとこ行くんだろ?
引き止めて悪かったな」
『大丈夫、俺も話せて楽しかったし!』
「おぉ、そうか
じゃぁまた後でな!」
『おう!』
今の起こってた方が霧(きり)で怒られてた方が冬弥(とうや)
なんだかんだ言ってもあの二人は喧嘩になると息がぴったりですごいと思う
コンコンコン
「どーぞ」
『光翔さん』
「おー、蓮
いらっしゃい」
『お邪魔します』
「蓮、一昨日悪かったな」
『なにが・・・ですか?』
「お前ん家片付けないで寝ちまってたからよ」
『大丈夫ですよ
俺、苦じゃないので』
「そうか、ありがとな」
『はい』
「蓮、バスケしたいんだろ?」
『よく分かりましたね』
「いっつもバスケやってるって冷奈から聞いたからな」
『母さんそんなとこまで話してるんですかw』
「あぁ、お前の事が大切だっていつも言ってるからな」
『そうなんですか』
「まぁいい
手の空いてる組員引っ張ってっていいぞ」
『ありがとうございます』
『おっしゃぁ!』
「蓮、お前強すぎ・・・」
『霧!もっかいやろ!』
「えー、まぢかよ
俺もう限界・・・」
「蓮!」
『母さん』
「迎えに来たよ」
『ありがとう!
すぐ行く!』
「うおぉー、冷奈さんお久しぶりっす!」
『霧、久しぶり
元気だった?』
「もちろん!」
"冷奈さんやっぱり美しー!
お前、ここに玲音さんがいたら"
「俺がなに」
「玲音さんだ!!」
「冬弥、ちょっとでかくなった
そろそろ、いい体つきになってきたな」
「玲音さん・・・!
ありがとうございます!」
「んで、そこの2人組
俺がなんだって?」
"いやっ、あの!
冷奈さんを見てたら玲音さんに不快な思いさせてしまったりしないかなぁとか思ってました"
「おー、よくわかってんじゃん
冷奈」
「ん?」
「こっちこい」
いや、まさかとは思うけど・・・父さん、俺は恥ずかしいんだけど・・・
「冷奈」
父さんの甘くて低い声には弱い母さん
「玲音・・・ここ人いっぱい居る・・・」
その声で頬を紅く染める母さんは俺から見てもきょーれつなぐらいエロい
「あいつらが冷奈の事みてた
俺のってこと見せつける」
チュッ
頼む父さん、ここで止まってくれ・・・
「分かったか?
俺の冷奈に手なんかだすんじゃねぇぞ」
"はい!"
「冷奈さん車の準備出来ました」
「雪也(ゆきや)ありがとう
蓮、玲音帰ろ?」
『うん!』
「表に車停めたから気を付けてね」
『分かった』
「冷奈ーーー!」
「光翔、どうしたの?」
「顔見に来た」
「いつでも会えるんだから」
「そりゃそうだけどよ」
『光翔さん俺達帰ります』
「おー、そうだったんだ
間に合ってよかった
蓮、また来いな」
『はい!』
「蓮、楽しかった?」
『うん、楽しかったよ
今度、父さんともやりたい』
「んじゃ、やるか」
『うん!』
「じゃぁ光翔さんまた飲みましょうね」
「当たり前だ
玲音もこっちに飲みこいよ」
「はい」
『光翔さんばいばい』
「おー、またな」