分かってる。

関わるべきじゃない。関わってはいけない。

私が関わることを誰も望んでない。

…でも、でも。

それを受け入れるかは別だ。

翌日、お昼を済ませて暁くんと奏多さんが離れた隙を狙って部屋を離れる。

怒られるかもしれない。…と、いうより怒られる。絶対、うん。

分かっててやるんだから、バカだよなぁ。

自分に呆れつつも、向かったのは物干し台がある庭。

雨戸を盾に覗き見ると、高崎さんの姿があるだけで相須さんと瀬名さんの姿はない。

回りに誰もいないことを再度確認して庭に出ると、音に気がついたのか高崎さんはすぐに振り返る。

一瞬でこそ嫌悪感を見せたけれど、すぐに視線はそらされ、何事もなかったかのように洗濯を干すことに戻った。

その隣に並ぶとその目は一瞬で見開かれ、距離を離されてしまう。

「何の用ですか」

「…」

他人行儀な言葉を使いながらもその目は鋭くて、警戒されていることがはっきりと分かる。

洗濯物に手を伸ばそうとすると、その手を払われてしまう。