「今晩飲みに行きましょう。」と辻本の両肩をガシッとつかむ。

「何唐突に。」とビクッとして左足を一歩下げる。

「もっと辻本さんのこと知りたいです。それに金曜日の夜飲みに行ったんですよね?隣のビルの人たちとそしたら僕と一緒に飲みに行ってもいいじゃないですか。」

「金曜日は想定外、人数合わせで行っただけ二次会で帰ったし。私は普通行かないから。」誰にも気づかれてないと思うから三次会は内緒にしておこう、ましてや自分の家にお持ち帰りされたなんて恥ずかしくて言えない。

「そんな〜」と辻本から手を離し少し肩が下がった。

あっ、天使がいなくなった。