渡瀬が出てった後上谷が入って来てベッドの横に立つなり。

「辻本さんすみませんでした。」と頭を下げた。

「どうして上谷くんが謝るの?まずは座って。」と椅子を指す。

カタンと椅子の上に腰を下ろして。

「僕に用事があってあの男が来たんですよね?だから僕が早く帰ってさえいればあんな事は起きなかったのに。」 と膝の上で握り拳を作った。

「そんな事ないと思うよ、遅かれ早かれ起きたかもしれないし。」

「どうしてですが?」

「うーん、なんとなく?」大河内さんと会った時点できっと起きたと思う。

「辻本さん好きです。」とじっと見つめて。

「ごめんなさい。」と頭をさける。

「即答ですか。」とうなだれる。