「それで彼女は?」

「すぐ助けに入った男性がいてね、大事にはならなかったと思うぞ。」

「それはよかったですね。」

「彼女は助けてくれた男性と結婚したみたいだ街中で手をつないでいたのを見かけた指に結婚指輪をしていたからな。」

「そうでしたか。」

「まぁ次の年にカミさんが入社してきて一目惚れして今度こそ守りぬくと決め性格も変わったんだ。」

「変わりすぎじゃあないですか?」

「そうか?それならカミさんのおかげかな?けどたまに隣のビルを見ると『もしあの時助けていたら。彼女と結婚していたかもしれない。』と思うんだ。」

「それって奥様とケンカしたときに思うのでは?」

「そんな事は無い。」と目を泳がせる。