「俺も彼みたいに行動力があればもしかしたら未来が変わってたかもしれない。」

「何かあったんですか?」

「俺の若い頃に似たような事があったんだ、隣のビルに髪が長くて肌が白くて整った顔だちの女性がいてな俺は隠れるようにそっと見ていたんだ。」

「部長が?」おどろいた顔で。

「今と違って影が薄くて引っ込み思案だったからな〜声をかける勇気はなかったんだ。」

「部長が〜信じられない。」と自分の顔を両手で挟む。

「けっこうナイーブだったんだ。」とちょっとむくれた顔で。
「そんなある日、嫌かっている彼女を無理矢理部屋に連れ込んだのを見てしまったんだ、助けに行こうとしたんだが足が動かなかったんだ情けないことに。」気まずそうな顔で。