ゆうと合流して、とりあえずそんなにお腹も空いてなかったからミーティングのある場所へと2台で車を走らせる。
俺もゆうも車に乗ってる時がいちばん楽しいから運転は好きで、どんだけ遠くてもお互いに行く気があればどこにでも行けてしまう。
まぁ、今日のミーティングの場所はそんなに遠くもないんだけど。
俺は基本的にゆうの後ろを走る。ゆうはすぐに休憩したがるから面倒くさくて後ろばかり。俺のペースで行くと気づいたら自由人のゆうは勝手に休憩しててはぐれるから、俺がゆうのペースに合わせるようにいつからか自然になった。

ゆうの車がウインカーを出してコンビニへ入っていった。俺もゆうのあとを続いてコンビニへ入る。

「どーした?」

ゆうの隣に車をとめてゆうに声をかけた。

「ちょ、さっくん!やばい!俺緊張してきた。」

ゆうはほんとに突然訳の分からないことを言い出すから、一緒にいて飽きない。
ただ、シンプルにめんどくさい。

「は?」

俺は心の中で思ったことをストレートにシンプルに伝える。うん、シンプルイズベスト。

「今日のミーティングな!俺がずっと気になってた女の子来るらしくて、ほんとどうしよう。」

…ちょっととゆーかだいぶ意味が分からない。
まず、こいつ気になる女の子なんていた事初知りなんだけど、俺。

「お前そんなやついたの?」

「さっくんほんと人の話聞かないよなぁ~。ずっと言ってるよ俺!ナナって子なんだけど、俺と同じ車乗っててさ~。ほんと車もナナちゃんの顔もどタイプなんだよ俺!」

…初めて聞くぞ俺その名前。
…ん?いや?待てよ、俺その子からさっきSNSコメント来てなかったか?
慌てて俺はSNSを確認すると、ビーンゴ。

「俺その子からさっきコメントきたわ。」

ちょっとニヤケながら俺はゆうに報告。
すかさずゆうは俺の方を向いて、険しい顔をしながら

「待て、さっくん。」

そう言って固まった。
怒るか?それともショックうけて落ち込む?なんてワクワクしながらゆうの反応を俺は待っていた。
すると予想外にも、ゆうの顔が突然明るくなって

「でかした!さっくん!俺のこと早急にナナちゃんにオススメして!!!!」

とかくそめんどくさいことを言い出すから、ゆうをからかったことを俺は心の底から後悔した。

その後ナナちゃんとかいう子には適当にコメントを返した。

『 一緒に行くツレが君と同じ車に乗ってるから良かったら仲良くしてやって下さい』

シンプルにこれだけ。