マミは私の方を見て、おずおずと

「ま、こと、さん?」

と控えめに声を発する

「マミちゃん、だいじょう…」

ぶ?と続けるつもりが、そこで私の言葉は途切れた

マミがものすごい勢いで、私に抱きついて来たからだ

「まことさん、まことさん…

良かった…無事で…」

泣きじゃくり、ヒックヒックとしゃくりあげながら絞り出すように話すマミ

「ああ、私は大丈夫。

何ともないよ」

何とも、無くは無かったけど。

落ち着かせるように、私はマミに話しかける

しばらくすると、マミは落ち着きを取り戻した

「あの…まことさん。さっき公園からうるさいバイクが出ていったけど…
何も、なかったの?」