男たちは、資材倉庫に置いてあった鉄パイプを各々掴み、へっぴり腰で私に対峙している

…相手は屈強な男4人、こっちは16歳のか弱い女子高生

かなうわけがないじゃない!

もう逃げようよ!ねえ!

「この、おんなあああっ!」

ロング茶髪が、鉄パイプを上段に振り上げたまま突進してくる

顔面に「恐怖」の表情を貼りつかせて…

来たッ!

ダメだ、あんな鉄パイプで殴られたら 、絶対に怪我をする!

打ち所が悪ければ、死ぬ!

猛然と向かってくる男

ああ、どうすんのよ!逃げてよ、私!

体がふっと沈み混む。同時に若干右移動

構えた木刀を、スッと水平に倒す

男の横を、風のようにスレスレすり抜ける