茶髪男は…腰が抜けたようで、尻餅をついて、後退りをする

私はさらに歩を進め、男が落としたビデオカメラまで歩み寄る

そして…

グシャッ!

力任せに、ビデオカメラを踏みつける

さらに!

グリグリと踏みにじり、ビデオカメラを完全に破壊する

私の足元で、ビデオカメラが無惨な姿をさらけ出す

私は再び、男たちを見渡す

「おまええ、たちいい」

誰かがしゃべっている、低い声で

地獄の底から響き渡るような声で

え?これ…私の声だ。

私はしゃべってないのに

混乱した頭で、必死に考える

ちょっと待って。今の私は、私じゃない