…逃げなきゃ!起き上がろうとする

動けない!

足をばたつかせる

足の先に、ぐにゃっと何かが当たる

「ギャッ!」という、男の悲鳴が響く

私の足が、男の股間に命中したのか

その直後、私の頬に衝撃が走る

男に、平手打ちを食らわされたのだ

「この女!おとなしくせいや!」

薄れゆく意識の中で、男の捨て台詞が聞こえる

「いやいや、なかなか活きのええ女やなあ」

「俺らと楽しもうや、へっへっ」

くそ!こんな連中にやられるなんて

畜生!悔しい!悔しい!

どす黒い、怒りの感情が沸き上がってくる

「さあて、まずは 、汗びっしょりのお洋服を、脱いでもらおうかなあ?」

ガムテープの隙間から、眼球だけ動かして
、下を見下ろしてみる