『まこと…』

『うん…』

『お主に憑けて よかった…』

『私も…いろいろ、助けてくれて、ありがとう』

気がつくと…目の前に一刀斉の顔が

どんどん、迫ってきて…

私の頬に、彼の唇が…

ピクッ!と震える、そして硬直

ワタシ…

ハイゴレイニ…キス…サレタ…

彼は、柔らかな笑みを浮かべている

『さあ、参ろうぞ』

お静さん、おりんちゃんの方に向き直る

『おお、忘れておった…』

一刀斉は、思い出したように振り返る

『この者も、一緒に連れて参るゆえ』

かたわらに、もう一つ、白い影…

陣笠みたいなのを頭にかぶり、ボロボロの甲冑を身に付けている